ナミダ
君の一番最初のナミダは
誰のために流すの
君の一番最初の笑みは
誰のためにこぼすの
ナミダはいつだって
自分のためだけに
あるものだと信じてた
自分の感情を表現するためだけに
あるものだと信じてた
きみのナミダは君だけの頬をすべり
君の思いは君だけの心に存在する
君は部屋の仄かなあかりに
ナミダを紛らせて
ひとり
それはどうしても
自分自身の祈りのナミダ
君の周りにただようだけ
自己中な君を
誰一人として責めなかった
だから誰も君に
自分のナミダをみせなかった
今夜だって
もう一度振り返ってご覧
その輝く光の粒は
君の思いを縁取るかもしれない
振り返ってご覧
君だけの過去(うしろ)に
華やかなものなんていらない
今は君にも誰かのナミダが
誰かを救うことはっきりわかるはず
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